トヨタ

セリカという名が、また帰ってくる──ダルマセリカからGT-FOUR、ST205の記憶と“新型復活”の現在地

トヨタ・セリカ。その四文字を、僕は知り合いの車屋の、いちばん奥で見つけた。旧車も扱う、小さな店だ。並んだ商用車やコンパクトカーの向こう、薄暗い一角に、ホコリをかぶった一台が静かに置かれていた。低く構えたボディ。引き締まったリアフェンダー。近...
トヨタ

MR2という、背中で聴くエンジン──AW11からSW20へ、ミッドシップの記憶と中古高騰、新型復活の噂

MR2。アルファベットと数字が三つ。たったそれだけの名前に、胸の温度が上がる人がいる。あなたも、そのひとりかもしれない。先日、立ち寄った道の駅の駐車場。その端に、低く、小さく、ぴたりと身を伏せるように停まっている一台があった。トヨタMR2。...
三菱

パジェロという、道が途切れた先の相棒──パリダカ12勝の記憶、中古ディーゼルの実力、2026年の新型復活

三菱パジェロ。その名前を聞いて、砂漠を駆ける一台の四駆を思い浮かべる人は、きっと少なくないはずだ。先日、知人の家を訪ねたとき、その家の前に停まっていた一台に、僕は目を奪われた。2代目のパジェロ。車体には乾いた泥がはね上がり、荷室にはアウトド...
トヨタ

クラウンアスリートという、大人の答え──210系・200系の中古相場、3.5L V6の鼓動と、『アスリート』が消えた理由

深夜の高速道路。僕は、旧友のクラウンアスリートの助手席にいた。低くこもるV6の鼓動が、シートの底から背中へ伝わってくる。窓の外を、オレンジの照明が等間隔で流れていく。運転席の友人は、多くを語らない。ただ、右足の繊細な動きだけで、車を滑らかに...
トヨタ

AE86という原点──カローラレビンとスプリンタートレノ、4A-GEの記憶と頭文字Dが変えた中古相場

AE86。この四文字と数字の並びに、心臓が一拍跳ねる人がいる。あなたも、きっとそのひとりだろう。先日の夜、僕は峠の駐車スペースにいた。隣にいたのは、走り仲間のスプリンタートレノ。20代を共に走った、古い友人の一台だ。彼は、このAE86を30...
マツダ

マツダ2が消える前に。6速MTで試した日、小さな相棒に火を見た

マツダの販売店の駐車場で、僕は一本の鍵を受け取った。試乗のために差し出された、ありふれたコンパクトカーの鍵。シルバーの一台が、午後の光を静かに反射していた。運転席に体をすべり込ませ、左足でクラッチを踏み込む。その一瞬で、僕のなかの時計が二十...
スバル

レヴォーグ中古、VM4とVN5のどちらを選ぶか。10年で進化した日本専用ワゴン

エンジンを切り、シートベルトを外す前に、しばらくそのまま座っていた。ステアリングに残る走りの余韻と、子どもの寝息と、ガレージの天井に映る夕方の最後の光。その3つが、同じ時間の中に並んでいることが、僕にはまだ少しだけ不思議だった。レヴォーグ。...
スバル

BRZという、静かな頑固。NA水平対向とFRが守った最後の正解

2012年の春の昼、僕は埼玉のあるサーキットで、初代BRZの試乗の順番を待っていた。並んでいた人の多くが、20代と50代に二極化していた。20代は次の愛車として、50代はかつての記憶を取り戻すために、その低い屋根のクルマの周りに集まっていた...
輸入車

アバルト124スパイダーの本当の価値。同じ広島生まれでもロードスターでは満たせないモノ

真夏の夕方、駐車場で屋根を開けたとき、シートの表面にはまだ昼の熱が残っていた。座面に手を当てると、革の匂いと、わずかに焦げたコーヒーの香りが混じっていた。家族との外食を終えたあとの、ほんの数分間の自由。エンジンを掛けると、フロントから低く、...
日産

マーチニスモという小さな反逆。直4 NAと5MTが残した、最後の温度

帰り道。信号待ちの右側に、白いボディに赤いラインの入った小さな1台が停まっていた。マーチニスモ。かつて峠を走っていた頃の僕は、自分が将来ファミリーカーに乗ることを、想像すらしていなかったが、今ここにいる。そして、今ここから、もう一度小さなホ...