ヴェゼルは、XとZの26万9,500円差に、毎日使いたい快適装備が含まれるかで選びたい。
HuNTからZなら差は15万9,500円。撥水・撥油シートや外観を選ぶか、後席の空調・充電や電動テールゲートを選ぶかで、候補が見えてくる。
日本向け現行仕様について、2026年10月9日に確認したHonda公式資料に基づいて比較する。対象は2025年10月の一部改良とRS追加後の構成で、僕自身による試乗・実測の評価ではない。
アイキャッチは、公式の実車画像を参考に制作したAI生成イメージです。実際の試乗写真ではなく、細部や色の正確な確認にはメーカーの写真をご覧ください。
ヴェゼルの価格・グレード比較は、Gが4WDのみと押さえる
ヴェゼルの車両価格は、ガソリンのGが275万8,800円、ハイブリッドのe:HEV Xが299万8,600円から。ただし、Gは4WDのみ、e:HEV各タイプにはFFと4WDがあるため、最安価格同士の引き算には注意したい。
以下は日本市場の新車について、全国メーカー希望小売価格を消費税10%込みで整理したものだ。
| タイプ | FF・税込 | 4WD・税込 | 選ぶ軸 |
|---|---|---|---|
| G・ガソリン | 設定なし | 2,758,800円 | 4WDの初期費用を抑える |
| e:HEV X | 2,998,600円 | 3,218,600円 | ハイブリッドの基本仕様 |
| e:HEV X・HuNTパッケージ | 3,108,600円 | 3,328,600円 | 専用内外装と撥水・撥油シート |
| e:HEV Z | 3,268,100円 | 3,488,100円 | 日常の快適装備 |
| e:HEV Z・PLaYパッケージ | 3,699,300円 | 3,919,300円 | 2トーンとナビを含む構成 |
| e:HEV RS | 3,748,800円 | 3,968,800円 | 専用の足まわりと低い姿 |
Hondaの現行タイプ一覧で案内される価格は、乗り出し総額ではない。有料色、メーカーオプション、販売店用品と取付費、消費税以外の税金、保険、登録諸費用、リサイクル料金などは別途となり、販売価格は販売会社が独自に定める。
同じ4WDでGとe:HEV Xを比べると、差は45万9,800円。Gの4WDとXのFFとの差23万9,800円を、そのまま「ハイブリッドの追加費用」と呼ぶことはできない。
さらに、同じ駆動方式でも装備構成は異なるため、45万9,800円の全額が動力装置だけの代金というわけでもない。燃費による節約を考える場合も、駆動方式と装備条件をそろえるところから始めよう。
e:HEV各タイプのFFから4WDへの価格差は、一律22万円だ。僕なら、まず普段の道や降雪時の使い方から駆動方式を決め、その中でグレードを比較する。
なお、2025年10月3日発売の一部改良では、G・X・HuNTにHonda CONNECTディスプレー、ワイヤレス充電器、ETC2.0車載器のセットオプションが追加された。RSの発売は2025年10月24日だ。

XからZへの差額で、何が毎日変わるか
同じ駆動方式なら、XからZへは26万9,500円高くなる。差額の判断材料は、運転席の見栄えだけでなく、後席や荷室を使うたびに役立つ装備だ。
前提として、渋滞追従機能付ACC、LKAS、トラフィックジャムアシストなどのHonda SENSINGは全車に備わる。電子制御パーキングブレーキ、オートブレーキホールド、チップアップ&ダイブダウン機構付6:4分割可倒式後席、前席のUSB Type-Cも共通だ。
「ACCや電動パーキングブレーキが欲しいからZにする」という比較では、Xの装備を見落としてしまう。Hondaの主要装備表から、暮らしに関わる違いを抜き出すと次のようになる。
| 残したい装備 | X | HuNT | Z |
|---|---|---|---|
| 前席シートヒーター | 4WDのみ標準 | 4WDのみ標準 | FF・4WDとも標準 |
| 後席送風口・後席USB Type-C 2個 | 設定なし | 設定なし | 標準 |
| ハンズフリーアクセスパワーテールゲート | 設定なし | 設定なし | 標準 |
| ステアリングヒーター | 設定なし | 設定なし | 標準 |
| ブラインドスポットインフォメーション | 設定なし | 設定なし | 標準 |
X・HuNTの前席シートヒーターは、FFには標準装備されない。 Gは4WDのみの設定で、前席シートヒーターを備える。
Zにはさらに、アダプティブドライビングビーム、左右独立温度コントロール式エアコン、自動防眩ルームミラーなどが標準となる。これらの日常装備は、PLaYとRSにも備わる。
たとえば、買い物袋と子どもの荷物で両手がふさがる家庭なら、テールゲートの開閉方法が比較の中心になる。後席に人を乗せるなら送風口と充電、冬の朝に使うならステアリングヒーターという具合に、機能を使う場面へ置き換えたい。
僕がZを家族の送迎や買い物の候補に挙げるのは、そうした装備をまとめて選べるからだ。一方、一人で使う時間が長く、後席や荷室の利用が少ないなら、Xに必要なナビや用品を組み合わせる見積もりにも意味がある。
ただし、Xへ用品を追加すればZと同じ装備にできるとは限らない。欲しい機能に設定があるかを先に確認しよう。
タイヤはX・HuNTが215/60R16、Z・PLaY・RSが225/50R18。交換費用を比較し、試乗では同じ路面の段差を運転席と後席で確かめたい。
18インチだから乗り心地が必ずよい、あるいは悪いとは言えない。大径ホイールの姿に惹かれても、家族が座る席での感じ方まで想像だけで決めないことだ。
HuNTはXから11万円差。Zの代わりとは限らない
HuNTは、Xをベースに専用の内外装とシート表皮を選ぶ仕様だ。Xとの差は11万円で、Zの快適装備をひと通り追加するパッケージではない。
HondaのHuNTの説明では、カッパー・メタリックの加飾、ルーフレール、カーキとネイビーを組み合わせた内装などが紹介されている。FFも用意されており、アウトドア専用の4WDという位置づけではない。
特徴的なのが、シートのFABTECTによる撥水・撥油加工だ。対象は前後席の座面・背もたれのファブリック部分で、ヘッドレストには加工されていない。
防水シートではなく、繊維の奥に入り込んだ液体や落ちにくい汚れには限界があり、菓子のかすなどの固形物を防ぐものでもない。洗剤で効果が低下するため、真水を含ませた布と乾いた布による手入れなど、メーカーの案内を確認したい。
ルーフレールも、それだけで荷物を載せられる装備ではない。屋根へ積載したい人は、適合するキャリアなどの条件を別に確認する必要がある。
HuNTとZの差は15万9,500円。僕なら「汚れへの備えと道具感が好きか」「後席の空調や電動テールゲートを使いたいか」という二つの問いで絞る。
週末の趣味に似合う内装を選ぶことにも、日々の荷物の扱いやすさへ払うことにも理由がある。運転席だけで判断せず、後席と荷室まで触れると、自分が残したい装備がはっきりするはずだ。
PLaYの43万1,200円差には、ナビなども含まれる
ZからPLaYへの差額43万1,200円は、2トーンの屋根色だけの代金ではない。Zの快適装備に加えて、Honda CONNECTディスプレーとETC2.0車載器、ワイヤレス充電器などが標準になる。
PLaYの公式ページでは、専用の外装加飾やグレージュの内装も確認できる。装備をそろえたZとの見積差を見てから、配色や室内の雰囲気にどれだけ惹かれるか考えたい。
パノラマルーフはPLaYだけで選べるメーカーオプションで、標準装備ではない。 RSでは選べないので、価格が高いタイプほどすべての希望を満たすわけではない。
ナビ標準と、全周囲カメラ標準は違う
Honda CONNECTディスプレー+ETC2.0車載器とワイヤレス充電器は、PLaY・RSでは標準、X・HuNT・Z・Gではメーカーオプションとなる。
X・HuNT・Z・Gの「Honda CONNECT for Gathers+ナビ装着用スペシャルパッケージ」には、ナビ本体や取付アタッチメントは含まれない。メーカー装着のディスプレーを選ぶのか、対応する販売店装着ナビを選ぶのかを分け、両方を重複計上しないようにしたい。
マルチビューカメラはZ・PLaY・RSのメーカーオプションで、X・HuNT・Gには設定がない。後退出庫サポートはZではメーカーオプション、PLaY・RSでは標準だ。
また、10スピーカーのプレミアムオーディオはZ・PLaY・RSで選択でき、標準スピーカーに替わって装着される。画面、スマートフォン連携、カメラ、音響の希望をそろえると、価格比較のずれを減らせる。

メーカーオプションは注文時に選ぶ工場装着品で、セット装着や同時装着できない組み合わせがある。展示車の天井や画面が気に入ったときほど、注文する車にも同じ仕様が含まれるか確認しよう。
ETCが標準でも、セットアップ費用やETCカードは別に必要だ。Honda Total Care プレミアムの申込条件や継続費も、機器の価格とは分けて確認したい。
RSの全高1,545mmは魅力。ただし入庫確認は必要
RSは、専用サスペンションと電動パワーステアリングの設定、内外装を選ぶタイプだ。Zとの差は48万700円、PLaYとの差は4万9,500円となる。
HondaのRSの説明によると、専用ローダウンサスペンションは標準モデルのZに対して15mm低い設定。赤いステッチや、ラックス スェードを含むシート表皮も特徴となる。
VGRという可変ステアリングギアレシオはZ・PLaYにも備わり、RS専用ではない。また、モーターの最高出力131PS・最大トルク253N・mは他のe:HEVと同じで、大出力化だけを買う仕様でもない。
エンジンの106PSとモーターの131PSを足して、総合237PSと扱うこともできない。僕がRSで注目したいのは、出力の数字より、専用の足まわりと操舵設定が普段の道で好みに合うかだ。
RSにもナビなどが標準で含まれるため、Zとの差額すべてをサスペンション代と考えるのは適切ではない。PLaYとの差が小さくても、パノラマルーフの選択肢とRSの専用足まわりでは、向いている希望が違う。
全高の差と、サスペンションの下げ幅を分ける
Hondaの主要諸元表では、RSは全長4,385mm・全幅1,790mm・全高1,545mm。ほかのタイプは全長4,340mmで、全高はX・HuNT・Gが1,580mm、Z・PLaYが1,590mmとなる。
Zとの全高差45mmを、そのまま「サスペンションを45mm下げた」と読み替えてはいけない。サスペンションの設定差は15mmだ。
最低地上高も確認したい。Z・PLaYはFFが195mm、4WDが180mm、RSはFFが180mm、4WDが165mmとなり、タイプと駆動方式で条件が変わる。
高さ1,550mm制限の機械式駐車場では、RSとの数字上の差はわずか5mm。全高だけで入庫可能とは判断できず、Hondaもすべての立体駐車場への入庫を保証していない。

管理者には、全長・全幅・タイヤ外幅・重量・装着品を含む車両条件を伝え、装置の制限や車高検知条件を確認する。入口の斜面や段差も含めて契約前に適合を確かめ、無理に入庫して試さないようにしたい。
試乗で見るのは、普段通るような段差、坂、低速の切り返し、後席同乗者の感じ方だ。スポーティーという言葉から硬さや速さを決めつけず、自分と家族の道に合う反応かを確かめたい。
乗り出し価格と納期は、選んだ仕様で確認する
見積もりは、下取りや値引きを入れる前の条件をそろえると比較しやすい。車両本体価格だけで予算を使い切らず、必要な装備と諸費用まで含めて判断しよう。
たとえば、家族の送迎と買い物に使い、週末は2〜3人で出かける家庭を仮定する。後席の送風口・充電と電動テールゲートを希望するなら、僕はZのFFを一つの候補にする。
Zの公式価格に基づき、プラチナホワイト・パールを選ぶ場合の計算は次のとおりだ。
- e:HEV Z・FF:3,268,100円
- プラチナホワイト・パール:38,500円
- 車両と色だけの小計:3,306,600円
これは乗り出し総額ではない。ナビやマルチビューカメラを希望するなら、工場装着オプションの組み合わせと価格を販売会社に確認し、用品・取付費・税金・保険・登録費用などを加える必要がある。

販売店では、次のように具体的に尋ねるとよい。
- 「このカメラは後方だけですか。車の周囲を合成して表示しますか」
- 「ナビとETCはどこまで含まれ、取り付けや設定費はいくらですか」
- 「希望する装備は同時に選べますか。ほかの装備とのセットになりますか」
- 「下取りと値引きを入れる前の、税込乗り出し総額を出してください」
同じ駆動方式、色、ナビなどの条件で、X・HuNTの見積もりも取得したい。ただし、Zにしか設定されない装備まで無理に同一条件とせず、後席送風口や電動テールゲートを手放せるかを判断する。
僕は、グレード選びでは「足せる用品」と「タイプを変えないと選べない機能」を先に分けることが有効だと考える。後者に譲れないものがあれば、安い車両価格から積み上げるより、候補を絞りやすいからだ。
反対に、残したい機能がXで満たせるなら、Zを選ばない判断にも筋が通る。差額の大きさだけでなく、その機能を一週間に何度使いそうかを思い浮かべると、支払う理由が具体的になる。
見積書では、値引き前の税込乗り出し総額、値引額、下取額を別欄で確認しよう。納期は希望のタイプ・色・メーカーオプションを指定し、契約時点の回答を確かめる。
Hondaの現行案内にも、一部タイプやカラーを選べない場合があると記載されている。価格や選択可否を含め、最新条件は販売会社へ確認したい。
ヴェゼルは、予算ならX、撥水内装と道具感ならHuNT、日常装備ならZ、2トーンや室内の雰囲気ならPLaY、専用の足まわりならRSという形で候補を絞れる。4WDの初期費用を重視するならGも残る。
最上級へ一直線に進むより、用途から二つを選び、同条件の見積もりと展示・試乗で比べよう。毎日ありがたい機能と、乗り込むときにうれしい表情の両方に、自分の答えを持って選びたい。
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