同じ駆動方式のデリカミニで、G PremiumからT Premiumは9万200円差。同じエンジン・駆動方式の通常PremiumからDELIMARU Packageへは52万300円差だ。何を増やすかが違う。
駆動方式、エンジン、後席装備、ナビを分けて考えると、自分に必要な仕様が見えてくる。全員が最上級やG Premiumを選ぶ必要はない。
対象は2025年10月29日発売の日本向け現行型、BA1A・BA2A・BA5A・BA6A系。公式情報の確認日は2026年10月9日で、旧型のマイルドハイブリッドとは分けて扱う。
この記事は公式資料に基づく比較・評論であり、試乗報告ではない。
アイキャッチは、公式の実車画像を参考に制作したAI生成イメージです。実際の試乗写真ではなく、細部や色の正確な確認にはメーカーの写真をご覧ください。
デリカミニの車両価格は196万4,600円から。6つの構成を比べる
G系は自然吸気、T系はターボで、どちらにも2WDと4WDがある。 Premiumは装備の段階を示し、ターボや4WDとは別の選択だ。
各グレードの公式価格は次のとおり。いずれも消費税10%込みのメーカー希望小売価格である。
| グレード | 2WD | 4WD |
|---|---|---|
| G | 1,964,600円 | 2,179,100円 |
| T | 2,042,700円 | 2,258,300円 |
| G Premium | 2,129,600円 | 2,296,800円 |
| T Premium | 2,219,800円 | 2,387,000円 |
| G Premium DELIMARU Package | 2,649,900円 | 2,817,100円 |
| T Premium DELIMARU Package | 2,740,100円 | 2,907,300円 |
有料色、追加オプション、用品、保険料、消費税以外の税金、届出費用などは別で、リサイクル料金7,630円も必要になる。表の価格や公式ページの月々のローン支払額を、乗り出し総額と混同しないようにしたい。
僕なら、まず同じ駆動方式で装備とエンジンを比べる。Gの2WDとT Premiumの4WDを直接比べると、何にいくら払うのかが見えにくくなるからだ。

GとPremiumの差額は、後席の使い方から判断する
Premiumを選ぶ理由は、後席の快適装備や運転支援を日常で使うかどうかにある。まずはG/Tにも備わる装備を押さえたい。
助手席側電動スライドドア、前席シートヒーター、ステアリングヒーター、フロントの充電用USB Type-Cポート2個、樹脂の荷室床、PVCの後席背面は共通だ。Google搭載システム装着車では、フロントUSBはデータ通信にも対応する。
三菱の主要装備表で、主な違いを抜き出すとこうなる。全装備を網羅した比較ではない。
| 比較する装備 | G/T | Premium系 |
|---|---|---|
| 運転席側スライドドア | 手動・イージークローザー付 | 電動・イージークローザー付 |
| 後席サーキュレーター・日よけ | なし | 標準 |
| 前席背面テーブル・後席USB Type-C 1個 | なし | 標準 |
| マイパイロット・電動パーキング・オートホールド | なし | 標準 |
| 内装色・シート表皮 | ブラック・ファブリック | ベージュ・合成皮革&ファブリック |
GからG Premiumへの差額は2WDで16万5,000円、4WDで11万7,700円。TからT Premiumは2WDで17万7,100円、4WDで12万8,700円となる。
家族が左右から毎日乗降するなら両側電動、日中の送迎が多いなら日よけや空気を循環させるサーキュレーターが判断材料になる。一方、一人で乗り、後席は助手席側からしか使わないなら、G/Tの装備で足りる可能性がある。
シートの撥水加工は防水を意味しない。子どもの飲み物や濡れた荷物への備えまで、表皮の名称だけで判断しないようにしたい。
Premium系には後側方車両検知警報など、G/Tにはない支援機能もある。「安全装備は全車同じ」とも「Gは危険」とも決めつけず、自分が気になる場面をどの機能が補うのか確認したい。
マイパイロットはACCと車線維持支援機能による高速道路の運転支援で、運転を任せきりにできるものではない。僕は上級仕様の価値を、豪華さよりも、乗る人の動作と負担をどれだけ助けるかで評価したい。

ターボを選ぶなら、Premium同士で9万200円差
同じ駆動方式のG PremiumとT Premiumは9万200円差だ。ただし、標準のGからTは2WDで7万8,100円、4WDで7万9,200円差となり、ターボの追加額が全車一律ではない。
公式エンジン諸元では、自然吸気は最高出力52PS、最大トルク60N・m/3,200rpm。ターボは64PS、100N・m/2,400〜4,000rpmとなる。
この差は、坂道や高速道路の合流が多い人にとってターボを試す理由になる。ただし、数値だけで満載時の加速や静粛性まで実証されたわけではない。
近距離中心でも、自然吸気の発進やエアコン使用時の反応に不満がないかは確かめたい。販売店には迷っているエンジンと駆動方式、普段の乗車人数を伝え、安全な範囲でエアコンを入れた発進、普段に近い坂、アクセルを戻した際の減速感、後席の揺れを確認しよう。
見積もりを作り、候補仕様を試乗し、その結果を見積もりへ戻す。 先に高い方へ決めるより、「この場面のために差額を払う」と言える選び方にしたい。
4WDは地上高だけでなく、小回りも変わる
4WDを選ぶと、最低地上高だけでなく最小回転半径や車高も変わる。公式の主要諸元では、駆動方式による違いは次のとおりだ。
- 2WD:最小回転半径4.5m、最低地上高150mm、14インチホイール、全高1,785mm。
- 4WD:最小回転半径4.9m、最低地上高160mm、15インチホイール、全高1,815mm。
全長3,395mm、全幅1,475mmは共通。ルーフレール付きの全高は2WDが1,800mm、4WDが1,830mmで、地上高の10mm差と全高の30mm差は別の数字だ。
4WDへの追加額も、Gは21万4,500円、Tは21万5,600円、Premium系は16万7,200円と異なる。4WDにはサスペンションの専用調整もあり、単なる装備追加としては比べられない。
雪道や未舗装路を走る暮らしなら4WDを候補にしたいが、冬用タイヤや速度管理は別に必要になる。5つのドライブモードは2WDにもあり、SNOW表示があることと4WDであることは同義ではない。
狭い住宅街や車庫が毎日の難所なら、候補仕様で曲がり角や切り返しを確認しよう。最小回転半径だけから必要な車庫幅は算出できず、大きなデリカと同じ走破性を想像するより、自分の道に合うかを見る方が役に立つ。
DELIMARU Packageの52万300円差をどう考えるか
通常のPremiumから同じエンジン・駆動方式のDELIMARU Packageへは52万300円差。これはナビ単体の価格ではなく、Google搭載12.3インチシステム、3Dマルチアラウンドモニター、デジタルルームミラー、前後ドライブレコーダー、ETC2.0などを含む構成の差額だ。
迷いやすいのは、通常グレードにもナビの追加方法があること。公式メーカーオプションでは、次を分けて確認したい。
- 通常のPremium:オーディオレスが基本。標準のマルチアラウンドモニターは自動防眩ルームミラーに表示し、3Dタイプとは異なる。
- PremiumにコネクトナビパッケージA:Google搭載システムや3Dモニターなどを追加できるが、ミラーは自動防眩式。デジタルミラーと前後録画が標準でそろうセットではない。
- G/TにコネクトナビパッケージB:デジタルミラーと前後ドライブレコーダーも含む。ただし、両側電動ドアやマイパイロットまでPremiumと同じになるわけではない。
コネクトナビパッケージAはG/Tにも設定される。注文時は「この見積もりに録画は含まれるか」「周囲の映像はどこに表示されるか」と、機能ごとに聞く方が確実だ。

A/Bの追加価格や用品工賃は、希望仕様で見積もってもらおう。通常Premiumに必要なナビ・録画機能などを足して比較する価値はあるが、同じ機能を必ず安くそろえられるとは限らない。
スマートフォンの地図で足りる人なら、セット全機能を使う前提にしなくてよい。Google機能、MITSUBISHI CONNECT、追加アプリでは無料期間や通信条件が異なるため、使いたいサービスの契約と通信料も確認し、画面操作は停車中に行いたい。
なお、2026年10月9日に確認した公式カタログの訂正案内には、掲載された動画・ゲームアプリ等をダウンロードできず、ソフトウェア更新後に公開予定とする説明も残っている。使いたいアプリがあるなら、カタログの絵だけで判断せず、購入時点の提供状況と車両の更新状態を販売店へ確認しよう。
展示車に付いている装備が、注文する仕様にも付くとは限らない。外観や照明の装備も、注文書の項目と照合しておこう。
予算300万円でも、色とルーフレールで超える例
仮に支出上限を300万円とする。T Premium DELIMARU Packageの4WDに、ホワイトパール×ブラックマイカを選ぶと、290万7,300円+8万2,500円=298万9,800円になる。
さらにルーフレール2万7,500円を加えると、小計301万7,300円で、すでに1万7,300円超過だ。用品、保険、消費税以外の税金、届出費用、リサイクル料金などを加える前であり、乗り出し総額ではない。

追加料金のないブラックマイカにしてレールを外すと、車両価格は290万7,300円、300万円までの残りは9万2,700円。ただし、その枠に必要な諸費用が収まる保証はない。
僕なら、必要な4WDや支援機能を外す前に、色や装飾の優先順位を見直す。気に入った外観も大切だからこそ、同じ条件の見積もりで、残すものを選びたい。
値引きと納期は、注文する仕様を決めてから確認する
値引き額や納期は全国一律には約束できない。車両、有料色、メーカーオプション、販売店用品、工賃、諸費用を分け、値引きと下取りも別欄で確認しよう。
選び方を、仮の二人に当てはめてみる。販売実績や実際の相談例ではない。
- Aさん:平坦な街を一人で短距離移動し、後席は助手席側だけを使う。Gの2WDから必要なナビと用品を見積もり、自然吸気の走りを確認する。
- Bさん:家族が左右から乗降し、坂道と高速道路を定期的に使う。T Premiumの2WDを候補に、降雪環境で4WDが必要なら駆動方式も試乗比較する。
その後で、使いたいナビ・録画・ミラーの機能からDELIMARU Packageを比較する。この順なら、後席装備と走りに必要なお金を決めてから、情報機器へ回す予算を考えられる。
販売店へは、次の確認欄を持参すると話を進めやすい。
- 正式グレード、年式、駆動方式は希望どおりか。
- 毎日の道、乗車人数、乗降する側に装備が合うか。
- 必要なナビ、周囲モニター、録画、ミラーが含まれるか。
- 色、ルーフレール、用品、工賃、諸費用込みで総額はいくらか。
- 今の車の車検・保険更新期限に対して、納車見込みはいつか。
例えば「この色と4WDで、工場出荷予定と店頭での納車予定を分けて教えてください」と聞いてみる。未発表の改良を待つためだけに、確かな購入期限を崩す必要はなく、現在の車の売却額も査定前から高く見込まない方が計画を立てやすい。
僕が重視するのは、価格表の上下ではなく、差額が毎日のどの動作を変えるかだ。後席を頻繁に使う家庭と、一人で近所を回る人では、同じ装備でも受け取る価値が違う。
かわいいから選ぶ。その気持ちを出発点に、駆動方式、走り、後席、ナビの順に暮らしと予算を合わせていくことが、デリカミニを納得して選ぶ道筋になる。
よくある質問
最上級ならルーフレールやALHも標準装備?
ルーフレールは全車でメーカーオプション。公式の設定条件では、アダプティブLEDヘッドライト[ALH]も標準ではなく、T PremiumとT Premium DELIMARU Packageだけに選べるメーカーオプションだ。
電動スライドドアは足をかざすだけで開く?
電動ドアの装備だけでは足りない。三菱の発売発表にあるとおり、ハンズフリー開閉にはディーラーオプションのキックセンサーが別途必要になる。
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